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2023.07.20

不動産

所有者不明土地管理命令とは?

所有者不明土地管理命令とは、必要な調査を尽くしても土地の所有者又はその所在が不明である場合に、当該土地の継続的な管理を適切に行うため、土地の管理処分権限を有する管理人を選任できる制度です。

これは、私ども、不動産の相続手続きや取引に携わる専門家からすると、大変画期的な制度です。

なぜなら、今までは、不動産の所有者から、「隣の土地が非常に危険な状態なので、なんとかしたいが、所有者がどこにいるかわからず、どうしたらよいかわからない」という相談を受けた際に、我々専門家としてできる提案は、「不在者財産管理人の選任申立て」「相続財産管理人の選任申立て」しかなかったためです。

これらの管理人は、不在者や相続人の代わりに、不在者の財産全部、相続財産の全部を管理することとされていて、本来の目的の「放置された土地の管理」だけの管理人を選任する制度ではなかったのです。

所有者不明土地管理制度は、土地の所有者を知ることができず、又はその所在をすることができない場合に、利害関係人の請求により、裁判所が、必要があると認めるときは、土地の所有者の利益を保護しつつ、土地を適切に管理することを可能とするために、管理人を選任して、土地の管理に当たらせる制度として新設されました。(改正民法264条の2)

それでは、土地が共有の場合には、この所有者不明土地管理制度は適用されないのでしょうか?

いいえ、共有持分の一部について所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないときにあっては、その共有持分について管理人を選任することが可能とされました。(改正民法264条の2)

もちろん、共有持分の場合、所在等が不明でない共有者の持分に基づく権利行使が管理人によって制限されるのは不適当なため、あくまでも所在等不明共有者の「共有持分」についてのみ選任されます。

管理不十分な土地でお困りの方は、ぜひお気軽に司法書士法人entrustへご相談ください。

一緒に、最適な方法を見つけ、問題を解消しましょう!

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